大手グループ 自動車部品メーカ向け生産管理システム 再構築
期間: 2010年10月1日 - 2011年8月31日 (11ヶ月)
チーム規模: 20人
役割: 共通基盤チームリーダー , システムエンジニア , プログラマ
工程: 基本設計 , 実装・検証 , 結合テスト , 総合テスト , 詳細設計 , 運用
概要
世界トップクラスの自動車メーカーグループにおける中核サプライヤー企業の基幹生産管理システム(受発注・生産管理)再構築プロジェクト。サーバーアップグレードに伴い、既存IBM i/RPGシステムに加え、当時の最新技術であるWeb画面を統合した次世代システムへの刷新を実施。
担当業務・役割
共通基盤チームリーダー
前プロジェクト(300名規模)での基盤チームリーダー経験を活かし、20名体制のプロジェクト全体の技術基盤・開発環境を統括:
-
DX基盤整備(開発初期から推進)
- 設計ツール「X-Upper」のプロジェクト導入時講習を受講し、最も早く習得
- チーム内トレーナーとして、他メンバーへの技術指導・サポート体制を構築
- ツール活用による設計品質向上と作業効率化を実現
-
開発標準化・品質管理
- 前プロジェクトの知見を活かし、IBM i/RPGとPHP/Webの両方のコーディングルールを策定
- プロジェクト共通資料の整備・管理
- DB物理設計、申請管理プロセスの確立
-
リリース管理
- テスト環境へのプログラム配布管理
- 本番リリース作業の計画・実施
技術リーダー(Web画面統合)
当時の新技術であったWeb画面とレガシーシステムの統合を技術的にリード:
-
技術調査・導入推進
- Zend Framework + Smarty + jQueryによるWeb画面アーキテクチャ設計
- IBM i/RPGとPHP間のC/S Bridge連携方式の確立
- マニュアル精読と検証を通じた技術的実現性の早期確認
-
開発実装
- 画面モックアップ作成からフロントエンド・バックエンド実装まで担当
- バッチ処理の開発・テスト
-
UX最適化(レガシー業務の操作性継承)
- 既存グリーンスクリーン(5250端末)からWeb画面への移行に伴い、熟練オペレーターの作業効率を維持
- TabIndexを緻密に設計し、従来のキーボード主体の操作フローを再現
- マウス操作に不慣れな現場ユーザーでも、Tabキー・Enterキー・Functionキーで業務完結できる入力導線を実現
- 新技術導入でありながら、現場の生産性を落とさない「移行しやすいモダナイゼーション」を追求
顧客折衝
- クライアント企業との密接なコミュニケーション
- 要件確認、仕様調整、進捗報告などの直接対話を通じた信頼関係構築
成果・学んだこと
- 技術リーダーシップの発揮: 新技術の早期習得と、チームへの知識展開により、プロジェクト全体の技術レベルを底上げ
- レガシー×モダン技術の統合: IBM iという堅牢な基盤と、当時の最新Web技術を融合させるアーキテクチャ設計の経験
- 顧客視点の開発: エンドユーザーとの直接対話を通じ、技術的実装だけでなくビジネス価値を意識した開発の重要性を実感
- 小規模チームでのリーダーシップ: 大規模プロジェクト(300名)と小規模チーム(20名)の両方を経験し、規模に応じたマネジメント手法の違いを習得
- 開発初期からのDX推進: ツール導入や標準化を後追いではなく、プロジェクト開始時から計画的に進めることの効果を実証
前プロジェクトでの「リーダーとして成長」から、このプロジェクトでは「技術とマネジメント両面で牽引する」次のステップへ進化しました。