生き残りの工夫から連作障害を読み解く

世間では、連作障害がどうのこうの、って工夫して輪作する農家がいる。植物はその場に種を落とすのに、どうして連作障害ということがあるのだろうか。考えてみた。

植物の生き残る工夫は、色々な方法がある。ちょっと観察するだけで、このようなことがわかる。

  1. より遠くへ種を飛ばす
  2. より早く、より大きくなる。
  3. 種や成長点が動物に食べられないようにする。

例えば、オオブタクサは、成長が早く、大きな葉をいち早く広げ、他の植物を日陰にする。そして、高くに花をつけ、大きな種をたくさんばらまく。ススキやソルガムなども、高いところに種子を作る。高いとこからたくさんばら撒けば、上手く行けば群落を形成できるし、ダメでも幾つかは成長できるはずだ。

ヒマワリはその栄養豊富な種子がよく動物に食べられるが、食べられる以上に大量の種を付ける物量作戦だ。1つの花から数百個種を出せば、どれかは生き残るはずだ。

ジャガイモや里芋は、地下にイモを作り、越冬したり、その場で増えることができる。イモであれば、気温がちょうどよくなった時に、より早く成長できる。ジャガイモは本来、夏と冬を地下で過ごす植物のようだ。落花生も咲いた花が地下に潜り、地下に種子を作ることで有名。地下にあれば、多くの動物から食害を免れる。

カナムグラはつるを伸ばし、横へ上へと伸び伸び、あちこちで種を付ける。葛やヤマノイモもイモを付ける蔓性植物。カラスウリもつるを伸ばし、あちこちで実をつけた後、さらに蔓の先を土に挿して、イモを作る。イモは、春になると一気につるを伸ばすことができる。

センダングサは茎の一部からでも側根を伸ばして再生するし、オオブタクサは成長点が地下にあり、刈られても根が残っていれば、何度でも茎を伸ばす。スギナは地下茎が深く、何度抜いても無駄である。

たんぽぽやレタスは綿毛、、松は翼付き種で風に乗って広がる。カタバミは熟した種子に動物などが触れると、爆竹のように弾けて飛んでいく。センダングサなどのひっつきむしは、動物にくっついて広がる。なるべく色んな場所で発芽することで、生存の可能性を上げる。

アブラナ科やキク科などはロゼット状の小さな葉や塊茎で越冬し、春になると一気に花茎を伸ばす。チューリップなどのユリ科は春になるとすぐに葉を広がられるよう球根で越冬する。逆にヒガンバナは、球根で夏を越し、他の植物が枯れる頃に葉をだす。

さくらんぼなどバラ科は、その実を食べた鳥獣の糞に未消化の種が混ざり、遠くで発芽できる。ミカン科などは、実がたくさんなる年と、余りならない年が交互に来ることで、天敵が増えすぎて食べられすぎないようにしているらしい。

キク科やセリ科には寒さに当たらないと発芽しない種子の植物もあるが、ユーカリなんかは特殊、山火事の後でだけ発芽する種子を持ち、木は油分が多く、燃えやすい。

このような多種多様な習性を持つ植物を「雑草」と呼んで根絶やしにすることなど不可能である。

また、この工夫を読み解いていけば、本来は連作障害など起きないはずのものが沢山あるはず。特に、その場で増える植物は、連作障害など本来は起きてはならないはずである。

有名な話にはススキとセイタカアワダチソウがある。どちらもアレロパシーが強く、他の植物を駆逐して群落を形成するが、数年置きに、他の植物に交代する。道端などにはよく、ススキとセイタカアワダチソウの群落がある。

連作障害の原因はなんであろうか。堆肥を投入したり、自然栽培、草生栽培をしたり、無肥料栽培をしたりしていると、連作障害がほとんど起きないという話がある。それも踏まえて総合的に考えると、、、

  1. 施肥による土壌成分の偏り
  2. 土壌消毒による微生物の偏り
  3. 他の植物がない事による土壌成分や病害虫の偏り
  4. 栽培後に根っこまで抜いてしまう事による土壌成分の偏り
  5. 植える種が直接の親子ではないこと
  6. 同じ植物が長くあることによる土壌成分や病害虫の偏り
  7. アレロパシー物質による自家中毒

1~5の施肥や消毒、過度な除草、作物の処分などは完全に人間の仕業である。自然界では通常は起こり得ない、何かを入れたり出したりすることにより、自然のバランスをわざと狂わせているのだから、連作障害が起きても不思議はない。センチュウ予防などと言ってコンパニオンプランツを植えるのは、自然界では他の植物と共生しているのが本来の姿なのを、中途半端に自然界を真似しているに過ぎない。また、本来は自分の種がその場に落ちるところが、自分じゃない近縁種の種で、ましてや土や気候の異なる外国で育てられた種であれば、何か不都合があってもおかしくはない。

6や7はどうだろう。遠くに種を飛ばしたいと思っても、その場に落ちる種もある。多くの場合、せいぜい、数メートルの移動だ。根から分泌した成分で自家中毒を起こすのだとしても、本来は微生物が分解する可能性だってある。これも、人為的影響による、微生物や植物の多様性の不足ということになる。

つまり連作障害の原因は人間である。連作障害が無条件で起こるとすると、その植物などとっくに滅んでいる。

人間は、肥料をやって早く大きくしようとしたり、植え替えることで、芋などを大きくするように工夫してきた。それが植物にとっては、いい迷惑である。自然の理を無視して植物を育てることは出来ない。

そう考えた上でさらに、連作障害は本当にあるのかどうか考えてみる。特に連作障害があるとされているのは、ナス科、ウリ科、マメ科、アブラナ科である。その場に種を落とすものを除外すると、この中で、植物として本当に連作に不都合があってもおかしくないのは、ツルを伸ばして遠くに種を付ける、ウリ科だけである。

ウリ科のカラスウリの来年の芋は、何故か蔓の先にできることも、広がることだけではなく、同じ場所では育ちたくない理由があるからかもしれない。もし、つるを伸ばすことで、根の周辺の栄養が、外に行ってしまうことが原因だとすると、ツルを根の周辺にもどして土に還せば、来年も育てられるのかもしれない。とは言え、キュウリを連作している農家は普通に居るようなので、実際は大した不都合はないのだろう。

アブラナ科の場合は、枯れる前どころか花を咲かせる前に刈り取ってしまうのが普通だから起きることであると思う。キャベツやチンゲンサイやカブに花を咲かせる農家など普通は種子生産農家以外にいない。全部収穫してしまう。つまり、人間が土地を痩せさせているだけのようにも思う。

ナス科だって、枯れた後そのままにしておけば、連作障害など起きないかもしれないが、茄子・ピーマン・トマトなど、本来は多年草であることも関係しているかもしれない。どちらにせよ、自生えのトマトやナスが普通に育つ以上、本来は連作障害はないのだろう。

マメ科の連作障害は、窒素固定菌による窒素過多ではないかと思う。これもやはり、他の窒素を使う植物と輪作か混作であれば、連作障害は起きないはずだ。

家庭菜園などの狭い環境では連作障害が起きにくいのも、自然の理である。狭い家庭菜園の方が、植物は多種多様で密度が濃いからであると思われる。

結果、無施肥、混植、全部収穫しない、花を咲かせる、などのことを行えば、連作障害は起きないはず。

というわけでひたすら連作する実験をする。

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